
上野駅…、新幹線や在来線が乗り入れる大きなターミナル駅です。現在では東北・上越新幹線が乗り入れ、東北・新潟方面へは早く快適に移動できるようになりましたが、新幹線開業以前は多くの特急列車や急行列車が発着する駅でした。その頃と比べれば数は大きく減ったものの、現在でも上野駅を発着する特急電車は存在します。今回はその上野駅を発着するスタイリッシュな特急電車たちのお話です。
今回の主役である写真の特急「フレッシュひたち」は、1997年に登場した常磐線の特急列車です。登場時より写真のE653系交直両用特急電車が使用され、上野駅~福島県のいわき駅を結んでいます。
E653系電車には大きな特徴があります。まず「交直両用電車」であることです。…と、ここで交直両用電車のお話をしてしまうと、常磐線の電化の歴史やそれにまつわる経緯など、それだけで盛りだくさんの内容となってしまいます。そこで今回ののりものマメ知識は、E653系電車の「色」についての「マメ知識」をお送りいたします。「交直両用電車」については、2010年10月7日ののりものマメ知識でお届けを予定しておりますので、お楽しみに。
さて、E653系はカラフルな車体色も特徴です。スカーレットブロッサム、ブルーオーシャン、イエロージョンギル、グリーンレイク、オレンジパーシモンの5色が編成ごとに採用されています。5色そろって「常磐フレッシュひたちレンジャー」…と、特撮戦隊ものを想像してしまいそうです。このカラフルな5色には、それぞれ以下のように走行する常磐線沿線の名所がモチーフとなっています。
 | 日本三名園の一つ偕楽園(かいらくえん)と、そこに建てられた好文亭(こうぶんてい)をイメージ。 |
 | いわき市にある塩屋埼灯台と茨城県東部に広がる広大な太平洋をイメージ。 |
 | ひたちなか市にある国営ひたち海浜公園とスイセンをイメージ。 |
 | 茨城県東部にある霞ヶ浦(かすみがうら)と帆曳舟(ほひきぶね)をイメージ。 |
 | 日本三名瀑で有名な袋田(ふくろだ)の滝と紅葉をイメージ。 |
同系は7両の基本編成が8編成と4両の付属編成が4編成あります。基本編成は、スカーレットブロッサム、ブルーオーシャン、イエロージョンギル、グリーンレイクの4色が2編成ずつ、付属編成はすべてオレンジパーシモンとなっています。
特急「フレッシュひたち」はこれら編成を組み合わせ7両(基本編成単独)、11両(基本編成+付属編成)、14両(基本編成+基本編成)のいずれかで運転されます。付属編成は必ずいわき寄りに連結され位置は固定されますが、基本編成の連結順序は固定されません。したがって、特急「フレッシュひたち」は全部で24通りのパターンがあることになります。
かつて多くの国鉄形特急電車が走っていた常磐線。現在はその姿をスタイリッシュな特急電車、651系やE653系に改め常磐線を駆け抜けています。特に常磐線沿線の名所の鮮やかなカラーを身にまとい、上野駅を出発するE653系の姿は、上野駅に華やかさを演出しているように筆者は感じるのでした。

次回は名物駅舎のご紹介です。久しぶりに「車両」ではないのりものマメ知識をお送りいたします。お楽しみに!