『のりものマメ知識』 一度は乗りたい豪華寝台特急


青函トンネル開業と同時に寝台特急「北斗星」が走り始めた上野~札幌で、1999年に登場した豪華寝台特急が「カシオペア」です。客車が1編成しかないため、毎日の運行ができず臨時列車の扱いですが、年間を通じて運行されています。
                                                                                                                      

「北斗星」は、これまで国内になかったレベルの高い個室を備える寝台車や食堂車を連結するなどしたため、豪華寝台特急と呼ばれて登場しました。それをはるかに上回るサービス水準で登場したのが「カシオペア」というわけです。この列車名は、北極星を中心として北斗七星(北斗星)と対を成す星座の「カシオペア」から取られたそうです。同じ運転区間を走行する2本の寝台列車に相応しいネーミングですね。

使用されるE26系客車は、JR化後初めて編成単位で新製された客車です。全車にダブルデッカー(2階建て構造)を採用した上、日本の寝台車では初めてのステンレス車両です。無塗装のステンレスという外観は、今までのブルートレインとは一線を画した寝台列車であることを示します。

寝台はすべてがA寝台個室という高いサービス水準となっています。最上級の「カシオペア・スイート」は居室と寝室が独立している個室です。写真にあるよう車端部に位置し大きな3面のガラス窓が特徴の「展望室タイプ」と、ダブルデッカー構造を活かし、1階が寝室、見晴らしの良い2階が居室となっている世界的にみても非常に珍しい「メゾネットタイプ」があります。どちらの「スイート」も優雅な風景を展望できる、まさに「特等席」にふさわしいものです。このほか、固定ベッド1台とソファーベッド2台のトリプルルームである「カシオペア・デラックス」、ベッドをセットするとL字型の配列となる「カシオペア・ツイン」があり、これら個室には全室にトイレが付き、ツイン以外にはシャワーを備えています。

ハイデッカー構造の展望ラウンジを有する「ラウンジカー」は、ソファが配置され窓越しの展望を楽しむことができます。運転中はいつでも開放され、誰でも利用することができますが、青函トンネルなどの人気スポット通過時では満員になってしまうこともしばしばあります。

フランス料理のコースや懐石料理を提供する「ダイニングカー」もあり、流れる車窓を見ながらの夕食を楽しむことができます。ディナータイム終了後から23時までは「パブタイム」となり、夜の帳が下りた中、グラスを傾けながらゆったりと列車の旅を過ごすことができます。

このような豪華さゆえに「カシオペア」は非常に人気があり、予約をとるのがとても難しいのです。チケットがしばしば発売と同時に売り切れることも、「カシオペア」の人気の高さを表しています。誕生からすでに10年以上が経過しましたが、いまだにその人気は衰えていません。それだけこの列車に魅了されるものがあるのだと思います。

もし筆者が豪華寝台列車「カシオペア」に乗車したら、『寝台列車なのだから寝なければいけない!』という気持ちと『こんな豪華な列車に乗ったのだから寝たらもったいない!』という、相反する思いにかられてしまいそうです。

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