【週刊ノリスケ】 国内最後のホバークラフトが運航中止を発表

大分ホーバーフェリー

空港へのアクセス交通機関と言えば、空港バスが一般的ですね。空港によっては、鉄道やモノレールがある場合もあります。海を埋め立てた人工島にある空港では、船もアクセスに使われます。いろいろあるアクセス交通機関のうち、大分空港にしかないものがホバークラフトです。船の一種に分類される交通機関ですが、走行中はわずかに浮上しており、陸上を走ることも可能なので、船と呼ぶには抵抗がある独自のジャンルの乗り物だと思います。

余談になりますが、英語でのスペルは「Hovercraft」であり、「ホバークラフト」の方が原語に近いです。しかし、国内で紹介された当初は「ホーバークラフト」と表記されることも多く、運航会社名では「ホーバー」という表記も多く見られました。

さて、いささか古い写真(2000年撮影)で恐縮ですが、これが大分空港航路を運航する大分ホーバーフェリーです。右側の船が浮上用の空気をスカート内に送り込んでいる出発直前の様子、左側の船は係留中でスカートがしぼんでいることがわかります。

大分空港は、1971年に市街地の外れにあった旧空港を、大分市街地から別府湾の対岸となる国東半島の海岸を埋め立てた場所に移転しました。このため、空港へのバスの所要時間がかなり長くなることから、その対策として、高速航行可能な船として当時注目を集めていたホバークラフトを使用した大分ホーバーフェリーが就航したわけです。他のホバークラフト国内航路が比較的短期間で撤退することが多かったのに対し、30年以上も運航を続け、使用艇も大型化しています。また、1988年に国鉄宇高航路を引継いだJR四国のホバークラフトが瀬戸大橋線開通に伴って引退すると、国内唯一のホバークラフト航路として快走を続けました。

利用のピークは、43万9千人の利用があった1990年度だったそうですが、昨年度は24万9千人に利用が減少したそうです。さらに、メーカーから2016年に部品供給を終えると申し入れがあったことなども重なり、今月一杯で運航を止め、会社を清算すると発表がありました。

乗り物ファンとしては実に惜しい決定です。しかし、「大分空港道路」の全通と日出バイパスの開通によって、大分空港から高速道路で大分市内まで直行できるようになったことから、役割を終えたと言えるのかもしれません。

大分ホーバーフェリーの大人片道2980円という運賃は、試しに乗るにはちょっと高く感じますが、送迎や体験乗船用に5時間以内で往復するなら大人往復が2800円になる割引運賃もありますので、今月中に大分方面にお出かけの機会があれば、ぜひ乗っておきたいですね。船といいながら、空港・大分乗り場共に陸上からの発進ですから、陸上走行も体験でき、特に空港乗り場では曲芸のようなクランクコース通過も体験できます。このような公共交通機関は、他にはないですよ。

トラックバック
このエントリーのトラックバックURL:
http://ekispablog.jp/cmt/mt-tb.cgi/2603

コメントを投稿

投稿いただいたコメントは、承認された後に掲載されます。    
承認されないこともありますので、あらかじめご了承ください。