
人の手が加えられていない、ありのままの原生林が広がる白神山地。世界遺産に登録されてからは多くの観光客が訪れるようになりましたが、それに伴い、ローカル線として名を馳せる五能線など、この地域を走る鉄道もにわかに注目を集めるようになりました。今回は、そんな白神・秋田の味覚をギュッと閉じ込めた駅弁「白神鶏わっぱ」を食べてみます。
パッケージには、美しい白神山地の写真と、秋田駅~弘前駅・青森駅間を奥羽本線、五能線経由で走る臨時快速列車「リゾートしらかみ(くまげら編成)」の写真。胸のすくような青空と美しい自然が旅情を盛り立ててくれます。それでは封を開けて、いざご対面。地味になりがちな茶色系のおかずが中心なんですが、いやいやどうして賑やかじゃないですか。素朴でありながら「ごちそう」っぽさも備えているような、そんな感じ。
炊き込みご飯は、あきたこまちを秋田比内地鶏ガラスープとミネラル豊富な「白神の塩」で炊き上げてあります。うーむ、うまい!あっさりとした味わいながらも、鶏の旨味がじんわりとしみこんでいますね。さらに追い討ちをかけるように比内地鶏肉煮をかきこむと・・・至福の時。比内地鶏は胡麻そぼろと和えたものもあり、こちらも美味いの一言です。胡麻の量が多めなので、その香りが鼻をくすぐってさらに腹が減る!
ご飯の上には鶏肉煮以外にもおかずがどっさり。舞茸は瑞々しくてしっとり。食べてしばらくは、良い香りが口の中に残ります。そして、あわび茸。これは初めて食べましたが、口に入れた瞬間に笑ってしまうほど、食感があわびそのものです。
そして、とんぶり。「畑のキャビア」の異名を持つ秋田の名産品です。もうちょっとプチプチしているかなと思いましたが、それほどでもない感じ。その一方で、しじみの佃煮の味付けが濃いめなので、あっさりしたとんぶりは駅弁のバランスを取っていると思います。
つけあわせも名産品のオンパレード。秋田名物、ハタハタのうま煮。これだけでご飯一膳いけますね・・・。そして大根と人参の漬物。この地域でいうところの「がっこ」ですね。

いぶされた燻製の味がして、脳裏にひなびた囲炉裏端が広がります。ああ、東北へ来たんだなぁと実感できる味です。そして、これも名産品のじゅんさい。湯葉のような口当たりで、駅弁のおかずの中で唯一の酢の物。ホッと一息つけます。
これだけ数多くの名産品をひとつの駅弁に盛り込み、それぞれのおかず同士がうまく調和している駅弁は、あんまりないですね。ズバリ、おすすめです!
さて、次回は白神山地や五能線のおすすめ観光スポットをご紹介してみたいと思います。この駅弁のおかずのうち、収穫体験ができるものもありますよ~。