
京都府の中部を中心とした地域は、かつて「丹波国」と呼ばれていました。丹波牛や丹波松茸、丹波黒大豆など、全国区の知名度を誇る名産品が多々ありますが、「丹波栗」もそのひとつ。今回は、京都から福知山方面に伸びる山陰本線の園部駅で売られている駅弁「丹波名産 栗めし」をいただいてみました。
栗をあしらったシンプルな包み紙を解くと、今では珍しくなった経木の弁当箱。しかも「栗」のカタチをしています。これだけでちょっと心が和みますよね。そしてご飯の中には当然ながら栗!京丹波町ないし福知山で採れた丹波栗です。
まずは栗だけちょっとかじってみますと、なるほど、名にしおう味!口に広がる濃厚な旨味と甘さ。さらにご飯には塩っ気があるので、余計に甘さが引き立っている感覚。といっても、「甘すぎない」ところが個人的には好きです。酒飲みだからでしょうか、サツマイモなどもそうですが、どうも個人的に「甘いもの」と「ご飯」は合わない気がします。そんな自分にうってつけの味でした。
ざっくりと剥かれた栗の見た目もいいですね。手で剥いているため微妙に渋皮が残っていますが、もちろん渋味はありません。「ゴロッ」と無骨に入っているところが、かえって贅沢な気がします。ほこほこしていて火の通り加減も素晴らしい。
栗ご飯だけでも全然食べ進められるんですが、おかずも素朴ながら気が利いています。昆布の佃煮はつややかでしっとり。ゴボウの煮物はどの駅弁にも入っている定番おかずですが、同駅弁のものは後味が特徴的。京都ならではの上品なダシの味が、飲み込んだあとにフワリと一瞬口の中に広がります。関東以北ですと醤油と砂糖の味つけが際立ちすぎている場合も多いんですが、こんな上品な味付けもいいものですね。
鶏肉煮はふやけた感じがせず、硬めに仕上げてあります。ちょっとかじってご飯をかきこむには最適です。さらに手作り感あふれるダシ巻き玉子、そして揚げ豆腐も美味しかった!

揚げ豆腐にはひじき、豆、にんじん、たけのこ、玉ねぎ、魚のすり身が入っています。それぞれの素材が喧嘩していないのに、しっかり揚がっていて味が濃いところがポイント。さすが豆腐文化を育んだ京都。「野菜」ではなく「肉」のようです。他のおかずや栗めしがサッパリとしているので、駅弁のバランスとしてちょうどよいのではないでしょうか。
季節外れではありますが、駅弁「丹波名産 栗めし」、美味しくいただきました。満足度、高いです。さて次回は、丹波栗のウンチクをお届けいたします!