
「鹿児島黒豚 赤ワインステーキ弁当」は、鹿児島県産黒豚を赤ワインソースに漬け込んで焼き上げたものがメインディッシュです。しかしながら、赤ワインの香りはほとんどしません。調理のどの過程でお酒を用いるかによって、「効き目」が変わってきます。
フランス料理などで、調理の仕上げに使われる技法が「フランべ」。ブランデーなどのアルコール度数の高いお酒を振りかける調理法で、フライパンから豪快に炎が上がります。これによって生まれるのは「香り」。アルコールを飛ばし、香りだけ残す調理法です。
一方、同駅弁などのようにお酒を仕込み段階で使うと、臭みが消え、お肉本来の旨味が引き出されるといわれています。さらに特筆すべきは、火を通しても硬くなりにくく、柔らかく仕上がること。この場合、ブドウを原料としたワインなどの果実酒がオススメです。それは、果実には肉を柔らかくするタンパク質分解酵素が入っているから。パイナップル、パパイヤ、キウイなどもしかりです。ご自宅でも、調理する前に30分程度、それら果物のジュースなどにお肉を漬け込んでおいてもよいでしょう。ワインに関していえば、一般的に甘口よりも辛口で、牛や豚は赤ワイン、鶏肉は白ワインが良いとされています。
さて、同駅弁のデザートとして入っているのが「リンゴのコンポート」。コンポートとは、果物をシロップやお酒などで煮込んだもの。果物にはりんご以外にも梨、桃、いちじくなどがよく使われ、お酒はワインやラム酒などが用いられます。そのまま食べるのはもちろん、ヨーグルトやアイスと一緒に食べるのも美味しいですよ。

フランス料理、とりわけブルゴーニュ地方の郷土料理などでよく使われる赤ワインソースで仕込んだ黒豚。さらにフランスの伝統的なデザートとして知られるコンポート。前回、同駅弁は「豚、ライス、マスタード」の相性が抜群!と感想を述べましたが、デザートもフレンチの調理法を用いることで、「駅弁全体の相性」に一役買っていたんですね。細かいところまで良く練られた駅弁だなぁと思います。ああ、赤ワインを傾けながら食べたくなってきた!!皆さんも南国を旅する機会があれば、ぜひとも舌鼓を打ってみてください。駅弁は「洋風」でお腹を満たし、現地では薩摩料理を楽しむ・・・そんな旅がしてみたい!