
博多と鹿児島中央を結ぶ九州新幹線鹿児島ルートのうち、いまは熊本県の新八代と鹿児島中央の間が開通しています。2011年春には、新八代と博多が結ばれ、山陽新幹線と接続する予定で工事が進んでいます。山陽新幹線とつながった後は、新大阪から鹿児島中央まで直通運転を行い、同区間を約4時間で結ぶ見込みとなっています。
九州新幹線では建設費を抑えるため、山陽新幹線よりも急な勾配を採用しており、現在の山陽新幹線用の車両では走ることができません。そこで、JR九州とJR西日本では、山陽・九州新幹線直通運転用の車両を共同開発しています。ベースとなったのは、現在「のぞみ」用に量産が行われている16両編成のN700系です。この車両を8両編成に短縮すると共に、全車両をモーター付きとして急勾配に対応させ、同じ前面デザインを採用することで、山陽新幹線内での300km/h運転時における環境問題の対策としています。
開業まで2年半となった今、所定の性能があるかどうかを確認するため、量産に先立って製造する量産先行車が完成し、山陽新幹線の車両基地である博多総合車両所に運び込まれました。10月24日に、メーカーから受領のための公式試運転を行い、まず今年度一杯は所定の性能があるかどうかを確認するための性能試験、来年度になると耐久試験というスケジュールだそうです。
株式会社エリエイが発行する鉄道月刊誌「とれいん」の編集部からの依頼で、この新車両の取材に行ってきました。同誌のご協力をいただき、本ブログでもこの車両を紹介させていただきます。
外観の形状は、N700系そっくりです。ただし、塗色は薄い水色に近い青磁色の車体に、藍色と金色の細帯となっており、従来のN700系とは印象がかなり異なります。
客席は、普通車自由席、普通車指定席、グリーン車の3タイプがあります。自由席は新幹線で一般的な通路を中央に3列と2列の座席が並びます。一方、指定席は2列&2列配置で、この写真の通りゆったりしたシートです。木材を使った肘掛やテーブルが落ち着いた雰囲気を漂わせ、グリーン車といわれても信じてしまいそうです。そのグリーン車は、レッグレストと枕が設置され、これまで以上にゆったりとリラックスできそうなシートになっています。
自由席も指定席も各列の窓下に、グリーン車では各座席にコンセントがあります。デッキや客室端の壁はタイプ別に色調を変えた木目で、くつろぎ感のあるインテリアに仕上がっていました。
営業運転開始が、待ち遠しい車両ですね。