相模湖や西沢渓谷など、旅路の味が満載! JR新宿駅ほか・新宿弁當【後編】

新宿弁當甲州の玄関口、新宿駅の名を掲げ、中央線沿線の味覚を集めた「新宿弁當」。今回は後編です。残りのおかずをじっくり、楽しみつつ平らげていきます!

「公魚(わかさぎ)の天ぷら」。湖水に恵まれた中央線沿線ならではの一品です。青海苔をまぶした磯辺風の天ぷらにしてあるところが良いですね。香ばしさとわかさぎの身の旨味がうまく絡んでいます。中央線相模湖駅といえば、レジャーの宝庫、相模湖の玄関口。相模湖のわかさぎは、最大で20センチに迫るような「三年物」がときおり釣れることで有名です。寒い冬には、まるで湖面に浮かぶビニールハウスのような「ドーム船」も出現。寒さをしのぎつつ釣りを楽しめる、相模湖の冬の風物詩です。

「雷こんにゃく」。こんにゃくを炒って一味とうがらしを振った一品です。ほどよいピリ辛さが駅弁全体のおかずのアクセントになっています。でもこんにゃくといえば上州、群馬や栃木、茨城などが名産のはずでは?そこで調べてみましたところ、謎がとけてきました。

中央線塩山駅からアクセスしやすい行楽スポット、西沢渓谷。山梨、長野、埼玉の三県にまたがるようにして広がる渓谷は秩父多摩甲斐国立公園に指定されています。滝や沢などの名勝も多く、それらを巡るハイキングコースも整備されていて、四季を問わず多くの観光客が訪れます。この渓谷の入り口にあたる部分にあるのが、西沢渓谷蒟蒻館。こんにゃく農家、向山商店が栽培したこんにゃく芋を製品化し、販売しています。こんにゃくのアイスやソーセージ、ラーメンなど、物珍しさも手伝ってお店は人気の的。こんにゃく料理のフルコースなど、お食事もできます。渓谷を訪れる人々の胃袋をヘルシーに満たしてくれる、そんなお店です。あくまでも想像ですが、きっとこのお店の存在が、「新宿弁當」に雷こんにゃくを採用させたのだと思います。

新宿弁當「みみ貝の煮貝」。これはご存知、山梨名産「煮貝」です。その昔、海から貝を運ぶ道中で、馬の背でほどよい味加減になったことから名産となりました。一見するとタケノコのようですが、まろやかな味つけのされた正真正銘の貝。みみ貝は一部地域では「沖縄あわび」などと呼ばれています。あわびやトコブシも「みみ貝科」に属します。

「山桃の甲州煮」。これは口直しのデザート的な一品。これも煮貝の要領がアレンジされて生まれたものです。甲州煮とは、甲州名産のワインを使って煮込んだ料理のこと。現地ではホタテやハマグリ、鶏肉などの甲州煮もあります。山桃(やまもも)は梅雨に最盛期を迎える珍しいフルーツ。ちょっとライチの味に似ていますね。ワインで煮ることによって臭みがとれ、柔らかく豊潤になります。

さて、その他にも富士高原鶏を使った鶏そぼろや、蓮根、人参、がんも、絹さやといった素朴な田舎料理もおかずとして楽しめます。そして最後まで「なぜにこれが中央線?」と疑問が解けなかったのが、プチオムレツとコーンコロッケの存在(笑)。ま、美味しいからいいんですけどね。個人的には、高円寺駅や国立駅など、若者が住む街の「安くて良心的な定食屋」が頭に浮かびました。もしどなたか、これらと中央線のつながりがわかる方がいましたら、ご一報ください。

中央線沿線の味覚をイメージして作られた「新宿弁當」。甲州や信州への旅行の際に、ひとつ味わってみませんか?

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